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20170316

日記

とってもきれいで美人でかわいい、わたしのだいすきな女の子がかつての同級生にいて、昨晩お話した

 

高校時代に付き合っていた彼氏にふられて、最終的に別の女に持っていかれたことを、彼女はたいそう悔いていた、悔いていたしその女のことを憎んでいた、とてもとても憎んでいた、わたしは彼女のそのできごとを風の噂程度にしか聞いていなかったから、彼女と彼との間に何があったかも知らないし、話の中身は分からないことだらけだった、「揺るがぬ美しさをもつこと」「誰の目にも美しくあること」だけを追い求めて、それだけが自らを守ると信じていたのに、結局見た目が誰よりきれいでもそのあたらしい女には勝てなかった、あの女よりわたしはずっときれいだけどわたしは性格が悪いからあの育ちが良さそうでやさしそうな女には勝てなかった、その女の写真がかわいく写っていないことを確認して密やかに安心しているじぶん、いいねを押しているじぶんがいる、と彼女は言った

 

わたしはかなしくてたまらなくて、画面の向こうで泣き、怒り、すべての出来事から、生活からかけ離れたわたしに文章を送る彼女の姿を思ってひとりで泣いた、なんと声をかけていいかわからずふるえながら文を打った、「見た目で選んでも最終的には見た目じゃないこと」だとか、言いたいことはたくさんあったけれど、それはこれまでの彼女を全否定することばで、わたしは彼女のことだいすきなのに彼女を励ますことばをひとつとしてもっていないんだなあ、と思って、なおかなしくなった、彼女をそんな風にしたのはいったいなんなのか、と思った、彼女は滅茶苦茶きれいで、学年中の男がすきにちがいないくらい、それが絶対なくらい、なのに、どうして彼女がこんなに怯えて美に執着して生きなきゃいけないんだ、彼女はもう手にいれてるのに、わたしの周りには心身ともにとても素敵な人がたくさんいるのに、みんな著しくじぶんに自信がない、じぶんだって激しい自信はないけど、自信がない人は結局自分が自信をもつことを自分自身で認められていないことが多い気がしていて、だから他人はたくさんたくさん褒めても当人の心の深いところには入っていかなくて、どうしようもなくて、やるせなくなる

 

彼女がこの先その悔しさや憎しみをうまく忘れられたらいいのに、と思う、次にだれかを好きになるときフラッシュバックしてしまわないように、と思う、人は彼女のことをメンヘラと呼ぶけれど、ちっともメンヘラなんかではない、考えて考えて苦しくなることがおまえにはないのか、美人だからって勝手に聖人にするな、彼女は気まぐれで毒気が強くて決して聖人ではない、それでも飛び抜けてうつくしくて魅力が深い、だからわたしは彼女がすき、実体のある人間式の美人だからすき、それでいて他の人にはかっこつけて彼女の美学に基づいて決してかっこわるいことや美学に掛け離れたことはしない彼女がすき、わたしはここぞというときに他人に見せない顔を見せる彼女のことがすきなんだなあ、わたしは彼女が、すきなんだなあ

 

ここ最近もしじぶんが男の子だったらと思うことがたくさんある、もしじぶんが男の子だったら彼女のことを他の男のようにたくさんたくさん愛したのに、もしじぶんが男の子だったら昨夜遊んだ友だちの男と一晩中遊び明かしたのに、でも今、この女としての姿、もっと言うと女でかつあまりかわいくはない顔面、容姿、だからこそいろんな人に仲良くしてもらえて、彼女にとっての脅威になり得ないからやさしくしてもらえて、彼にとっての脅威にもなり得ないからやさしくしてもらえて、わたしは、今この姿だから近しい人たちの誰の脅威にもならずに済んでいる、この姿でないと今の関係性はありえないことだったんだ

 

彼女がいつかきちんと幸せになれる日が来ますように、すこしでも安らかに眠れる日が増えますように、結婚式でおめでとうを言ったわたしを抱きすくめてくれる日が来ますように